2017-01-01から1年間の記事一覧

京都の客室稼働率が高くなったことで、日帰り客は増えているのか?

2016年の訪日外国人数は2400万人(前年比約22%増)を超えました。2020年には4000万人を目指すことになっています。順調に増えているようですが、これが各地域の旅行に与える影響は様々で、国全体と同じように成長しているとは限りません。 とくに京都の場合…

京都市内観光地の訪問特徴をコレスポンデンス分析で可視化してみた

これまでの記事アクセス数を見ると、データに関する記事のほうが受けがいいらしいことが分かってきました。今回は、公表データから比較的簡単にできるコレスポンデンス分析を使って、旅行者の属性別に市内訪問地の傾向を可視化してみたいと思います。 データ…

宿泊予約市場の最適化問題~稼働率100%に向けて~

去年の京都観光は、一時期の勢いは無くなったとはいえ、11月の主要ホテル稼働率が93.1%を記録し(京都文化交流コンベンションビューロー調べ)、依然として需給は逼迫する一年となりました。 この稼働率、90%を超えれば満室(ほぼ予約不可能な状態)と言われ…

目隠しマーケティングという需要開拓

セグメンテーション(顧客分類)やポジショニング(競合との差別化)は、マーケティングの基本ですが、これらはもはや古典と化しています。いま最も注目されているのは、インフルエンサーをいかに食いつかせるか、でしょう。 インフルエンサーとは、直訳する…

京都観光の実力(ネットプロモータースコア)

DMOのアイデンティティのひとつは目標管理なので、成果指標の設定が義務付けられています。観光地としての実力を測るためにも、これをどのように設定するかが重要です。基本的には、観光庁が国の政策目標として採用している観光客数や消費額に準じることにな…

旅で幸せを感じられる人は、何が違うのか

ブッキングドットコム社が、旅行の前後における幸福度についての大規模調査結果を発表しました。 平均的に最も幸せを感じるタイミングは「旅行初日」他の選択肢に比べて広い概念なので、必然的に回答率が上がっているような気がするので、「目的地に着いた瞬…

【HTML不要】DMOみたいな中小企業でもポータルサイトを持てる方法【基本無料】

DMOはだいたい地域の観光協会が担うことが多く、そのほとんどは従業員数10名程度の中小零細団体です。そういった組織ではIT関係に明るい職員を雇う余裕はなく、地元のイケてないリース・メンテナンス会社の言いなりになって、いまどき中高生でもできるような…

Wantedlyに学ぶDMOの本質的な課題

いま、最もアツい就職支援サービス「Wantedly」のCEO仲(なか)さんのお話を聞いたので、そこから思ったこと。 Wantedlyなビジネスモデル Wantedlyが従来のサービスと異なるのは、提供している価値の源泉が口コミによって成り立っているところです(本人談)…

人気の紅葉情報サイトTOP10/今年の京都の紅葉まとめ

みなさん、今年は紅葉狩りに出かけられましたでしょうか。去年に比べて今年の紅葉は美しかったようですが、例年より少し見頃の訪れが早かったようです。京都観光の再繁忙期である11月は宿を確保するだけでも大変なので、紅葉のタイミングに合わせる余裕なん…

北陸新幹線の行方

連日、北陸新幹線のルート決定が新聞記事を賑わせていますね。あんまり斬新なアイディアは浮かばないのですが、多少なりとも触れざるを得ないので、備忘録がてら書いておこうと思います。 新幹線の整備効果 新幹線のような公共性の高い事業といえども、基本…

相手が自分の思い通りに動くことと動かないことの間隙にこそ、惚れるということの味がある。

僕が好きな小説家は「森 博嗣(代表作:全てがFになる THE PERFECT INSIDER)」と、「森見 登美彦(代表作:夜は短し歩けよ乙女)」です。 その森見登美彦の代表作が、この度、劇場版アニメになることが決まったそうです。すでに実写映画も製作されている本…

1億総ガイド社会の将来(旅行業法改正の中間とりまとめ)

観光庁で進められていた旅行業法改革の中間取りまとめが発表されました。 トラベルボイス「観光庁、新たな旅行業法制で中間まとめ、ランドオペレーター新規制や着地型旅行の販売をホテルでも」 記事のタイトルにあるとおりですが、先日図に書いて説明したラ…

競争に勝ち残るDMOとは/旅行業界の垂直統合

前々回の記事で、DMOの競争について書きました。今日は、旅行業界の構造変化の解説もあわせて、競争に勝ち残ったDMOの最終的な役割について書いてみました。 発地側主導の業界構造 旅行業界は「着地側」と「発地側」に分けて考えることが一般的です。そし…

旅行先ランキングの意味

2017年注目の旅行先 National Geographic Travelerによる2017年注目の旅行先が発表されてました。なにを基準に順位をつけるかは難しく、記事を読む側はその基準をよく確かめる必要があります。本当の意味で、その旅行先の実力を表しているランキングとは、ど…

同じ地域に複数のDMOは必要か?

京都にDMCを名乗る組織が登場 近畿日本ツーリストが登録商標として持っている「DMC Japan」が、12月12日から京都で立ち上がるみたいです。立ち上がるといっても、新たに法人ができるわけでも、事業内容が変わるわけでもなく、これまで旅行会社としてやってき…

旅行計画で参考にされているサイトとは?

先日、JTB総研が「スマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2016)」をプレスリリースされてました。 スマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2016)http://www.tourism.jp/tourism-database/survey/2016/11/smartphone-2016/ 結局、なにがどのタ…

DMOの仕事の仕方(電話からメールへ)

少し前になりますが、この記事、僕はものすごく共感しました。 キャリコネニュース2016年11月07日 19:00「メールで失礼します」って、いまは逆でしょ!? 面識のない人からの営業電話に疑問投げかけたツイートがネットで話題に http://blogos.com/article/19…

HTMLが分からなくてもFacebook LIVEで投票動画をつくる方法

Facebook LIVEの投票動画とは? 半年ほど前からFacebookにライブ動画という機能が実装されました。スマホとかで撮影する動画をリアルタイムで配信できるやつです。個人が利用できるインターネット回線が進化してきたことで、大量の動画データを送受信できな…

外国人客を増やすことの是非(2)

2030年には今より1.4倍の外客が必要 前記事で、京都市においては定住人口1人減少分を埋め合わせるために、外国人客12人が必要という話をしました。これに基くと、2030年までに減少する約11万人をカバーするために、およそ132万人/年の外国人客が必要になり…

外国人客を増やすことの是非(1)

論点の整理 僕の故郷であり、いまの仕事のフィールドでもある京都市は、年間の入込客数が5000万人を越える一大観光都市です。近年は観光客による混雑やマナーが批判されるなど、観光行政・産業の課題先進都市ともいえます。この京都という街において「外国人…

混雑状況をリアルタイムで把握する方法

これまでは、混雑しているかどうかを把握する方法といえば、ドコモ・インサイト・マーケティング社の「モバイル空間統計」をはじめとした、GPSメッシュ情報によるビッグデータが主流でした。 出典:モバイル空間統計 この場合、情報が多いエリアとそうでない…

これからは事業者側の統計データ

国の統計をはじめとして、旅行者側のデータは色々と出てくるようになりましたが、事業者側のデータは平成24年度の観光地域経済調査以外に目ぼしいものが無い状況です。そんななか少し前ですが、京都市による調査がプレスリリースされました。 「国慶節期間中…

ブログを移管しました

これまでWordPressでブログ作っていたのですが、維持費がもったいないのではてなブログへ移管しました。 はてなブログを選んだ理由は、 無料だから はてな社が京都創業ということを知ったから 記事コンテンツが拡散するプロセスが見える仕組みがあるから Goo…