京都市内観光地の訪問特徴をコレスポンデンス分析で可視化してみた
これまでの記事アクセス数を見ると、データに関する記事のほうが受けがいいらしいことが分かってきました。今回は、公表データから比較的簡単にできるコレスポンデンス分析を使って、旅行者の属性別に市内訪問地の傾向を可視化してみたいと思います。
データの出典:平成27年 京都市観光総合調査
分析ツール:RStudio(使い方は検索すれば腐るほど情報がでてきます)
ソースコード(これだけです。読み込むCSVは左上に寄せて、行列ともに名前をつけましょう)
library(MASS)
x <- read.csv("destination_corespondence.csv", header = T, sep=",", row.names = 1)
cor <- corresp(x,nf=2)
cor
biplot(cor)
日本人の性年代別訪問傾向
まず対象とした元データは、京都を訪れた日本人の性年代別の訪問スポットです。若年層は清水・清水の訪問率が異常に高いことがこれを見ただけでもよくわかりますね。
これを、コレスポンデンス分析にかけると、以下のグラフのようになります(わかりやすさのために、Excelで作成しました)。点と点の距離が近いほど、関係性が強いくらいに捉えれてもらえればOKです。
視覚的に処理をすると、以下のような考察が簡単にできます。数値の羅列だけでは見えにくい相対的な関係が把握しやすくなります。
- 男女差はあまり大きくない
- 高齢者は高雄や大原などマニアックなスポットを、比較的訪れている
- 若年層は清水・祇園、伏見、金閣寺方面。太秦・花園に近いのは、修学旅行で映画村を訪れているからか?
- 30代は繁華街を訪れる傾向が強い。
外国人の国籍別訪問傾向
次は外国人です。清水寺、金閣寺が人気で、台湾人は行動範囲が広いようですね。
続いてコレスポンデンス分析。
韓国が随分外れていますが、これはほとんど清水寺しか訪れていないからですね。おそらく滞在日数が短いので(下手すると日帰り)、訪問できる箇所が限られていて、有名所に絞られてしまうのでしょう。
中国や台湾が位置する右下側は八坂や伏見ということで、朱塗りの派手な感じが好まれているように解釈できます。
一方で欧米系は南禅寺、銀閣寺、龍安寺など、いわゆる「禅」が人気なようです。
まとめ
既存の統計データからでも、ほんの数行のプログラムで可視化できて、市場の分類に役立てることができます。