人気の紅葉情報サイトTOP10/今年の京都の紅葉まとめ
みなさん、今年は紅葉狩りに出かけられましたでしょうか。去年に比べて今年の紅葉は美しかったようですが、例年より少し見頃の訪れが早かったようです。京都観光の再繁忙期である11月は宿を確保するだけでも大変なので、紅葉のタイミングに合わせる余裕なんて無いかもしれませんが、どうせなら真っ赤に染まった木々を眺めたいものだと思います。
紅葉の色づきに関する情報は様々なカタチで発信されていますが、みんな何を利用してるんだろう?ということで「ミルトーク」を使って聞いてみました!
あえて調べない人が、そこそこいる
【お題】
京都の紅葉を見に行くとき、事前に色付き具合は確認しますか?
具体的なサイト名等も教えてください。(100サンプル 択一集計)
https://milltalk.jp/boards/15636
いろんな回答がありましたが、ざっくり3つに分けてみました。奇を衒った回答サンプルも多いのかもしれませんが、あえて調べないという人が25%というのは意外に多いという印象です。
休暇取得や宿泊予約の都合で、調べたところで結果は変わらないと諦めている人がいる一方で、時の運に身を任せることも自然を楽しむことの一環としてとらえている人もいらっしゃるようで、日本人らしさを感じます。
「地名+紅葉」で検索
調べる人たちの半数程度は、ネットで「地名+紅葉」と検索するみたいで、よく利用するWEBサイトがあるわけではないようです。したがって、SEO対策が非常に重要であるといえます。では、「京都 紅葉」で調べるとどんなサイトがヒットするか確認してみましょう。
以下は12/19時点で「京都 紅葉」とGoogle検索した結果、上位に表示された順番に掲載しています。
1.京都観光Navi「紅葉だより」
京都市のオフィシャルサイトですね。エリア別に名所が整理されており、連絡先、例年の見頃、今年の状況が一覧になっています。ユーザーインターフェースとしてはイマイチですが、少ないコストで最低限の情報を揃えているといったところでしょうか。
2.RETRIP「京都おすすめ紅葉名所ランキングTOP15」
出ました、世に憚るRETRIP。やはり何を基準にしたランキングなのか分かりませんが、すでに100万PVを突破しています(今日時点では、検索表示1位になっていました)。ただ、この記事は紅葉の状況ではなく、名所を探すための情報なので、今回のテーマからは逸れますね。
3.そうだ京都、行こう。「京都紅葉情報」
JR東海の特設ページです。デザインが優れているわけではありませんが、強力な顧客基盤を持っているためサイト利用者が多く、上位に表示されるものと思われます。自社のツアー商品と組み合わせた検索プログラムがあるのも強みでしょう。
4.ウォーカープラス「紅葉名所2016」
関西ウォーカーのWEB版です。各スポットにタグが付けられていて、ニーズにあった条件で絞り込むことが出来ます。後から検索条件をいじれる拡張性の高いデータベースなので、来年以降さらに手直しをすることが見据えられているようで、好印象です。ミルトークのアンケート結果のなかでも利用者がいました。
5.京都新聞「京都滋賀の紅葉情報」
色づき状況の一覧性が高いです。動画コンテンツも揃っていてクオリティが高いです。新聞社が作っているとは思えない。地元の新聞社ということで、他地域の人はスルーしてしまっているかもしれません。
6.ジョルダン「京都府の紅葉名所」
乗換検索で有名なジョルダンも紅葉情報を作っています。ここは、口コミでレーティングされているのが特徴です(あまり投稿数は多くないようですが・・・)見頃順と、人気順の2種類だけにソート機能を限定しているのは分かりやすくて良いです。
7.Qnews「京都紅葉見頃情報」
個人のブログのようです。写真がなくビジュアルは劣っていますが、文字情報量が多いのでGoogleのアルゴリズムに高く評価してもらっているようです。じっくり読みたい人にはオススメ。
8.yahoo JAPAN「京都府の紅葉名所」
紅葉の状況が地図に落とされていてとても便利です。全国の紅葉名所をひとつのデータベースにまとめているので、京都特有の情報には弱いようです。京都市内全ての紅葉スポットを網羅しているわけでもないので、初心者向けといえそうです。ミルトークのアンケート結果のなかでも利用者がいました。
9.Findy「紅葉がオススメな名所14選」
これもキュレーションメディアです。某社のFindTripと似た名前なので、いかにもですね。広告スペースも多いです。とか思って書いてるあいだに、なぜかアクセスできなくなってしまいました笑(トラフィックが混んでるだけかも)
注)白い部分が多いのは広告を隠しているからです
10.るるぶ.com「全国おすすめ紅葉名所2016」
視覚的に分かりやすく整理されていて、yahooと同じく地図表示にも対応しています。ただし、こちらも全国対応なので網羅性が低いのと、画面読み込みに時間がかかってしまいます。
このあたりのポータルサイトやキュレーションサイトが利用されているということですが、各メディアが各地の紅葉情報を掲載しているので、社会全体で無駄なコストが発生することになります。それぞれの良いところを組み合わせて1サイトに統合して、あとはリンク貼ればいいのに・・・笑
それはさておき、これだけのサイトがあるなかで、どのサイトにも足りない機能が一つあります。それは・・・
京都の紅葉スケジュール
現時点だけでなく、いつから色づきはじめて、いつ見頃が終わるのかという紅葉スケジュール全体を把握できる機能です。もちろん、将来の予測はそう簡単ではないにしても、過去どうだったかを整理することは簡単なはずです。なのに、どのサイトもそういった形式では情報を出していないようです。
そこで、京都観光Naviの「紅葉だより」の履歴を整理してスケジュール表にしてみました。表内の数値の意味は以下のとおりです。実際の「紅葉だより」では、「三分~五分」のように幅を持って記載されている場合がありましたが、その場合は中央値(端数切り上げ)を採用しています。また、盛りが来たあとに、九分に戻っているような場合は、戻らずに盛りのままとしています。
1:青葉
2:色づき始め
3:一分
4:二分
5:三分
6:四分
7:五分
8:六分
9:七分
10:八分
11:九分
12:盛り(十分)
13:盛りすぎ
14:見頃終了
かなり粗いデータではありますが、名所によって色づきのタイミングや持続期間が異なることがよくわかります。神護寺や醍醐寺は早め、下鴨神社や城南宮は遅めとなっています。混雑を予想して、数ヶ月前から旅行を企画する人がいる以上、このように固定的な情報を出しておくことは重要です。
その他の情報収集方法
WEB以外では、やはり口コミが強く、京都住民に直接問い合わせるという人が何人かいました。その京都住民が紅葉の状況をしっかり把握できているケースは少ないように思われますが、この場合は正しい情報かどうかよりも連絡すること自体が目的化している可能性が高いので問題にはならないのでしょう。
WEB関係だと、寺や宿泊施設のホームページを直接調べる人、天気予報のWEBサイトやアプリを利用する人が見受けられました。天気予報は習慣的に見る人が多いので、SEO対策しなくてもユーザーを集めることができるということなのでしょう。
あとは、最近注目されてきているTwitterやInstagramを用いたリアルタイム検索です。これらのSNSはGoogle検索と違ってSEO対策が施されていないため、謎のキュレーションメディアや、ステルスなゴリ押しに騙されることなく、生の情報を見比べることができます。これらを駆使して旅行を計画することも、また旅の醍醐味といえそうです。
今後は、VRや360度画像などの技術が発達して、ますます即座に臨場感のある映像で現地の状況を確認できる手段が整ってくると期待されます。一方で、運に任せることに価値を見出す人も間違いなく存在します。京都のブランディングを考える上では、後者のように無常観や趣きを大事にする人が報われるような観光地づくりをしていく必要があるでしょう。