観光地WEBサイトつくりについて

DMO立ち上げに携わって約1年半経ちました。去年はちょっとしたデータ分析の発表をすることができましたが,ほとんどは来年度事業の予算要求の仕込みとか,予算決算管理,現行のオウンドメディアの管理に費やすことになりました。

今年は,予算決算管理の事務作業を各自でできるようにさっさとマニュアル化してしまい,全容を把握できたメディア,とくにWEBサイトの刷新をしたいと思っています。WEBサイトというと,どちらかというとマーケティングよりもプロモーションの範疇だと思われがちですが,WEBサイトは観光客から情報を大量に収集できる場なので,最優先課題と言っても良いと思います。

改修のポイント

京都市には京都観光NaviというWEBサイトがあり,かなりの情報量を持っているんですが,設計されたのがかなり前なので正直言ってダサくて,結構もったいないことになっています。いまどきおしゃれな観光WEBサイトがたくさんあるなかで,このままでは誰も見てくれなくなってしまいます。

なおかつ,RETRIPみたいな観光系メディアと機能が重ならないように,うまく棲み分けることも考えなければなりません。また,京都は観光資源や情報量に恵まれているので,ビジュアルで魅せることよりも,情報を整理することが求められています。

したがって,今抱えている膨大な情報や民間サイトの情報を集約して,目的に応じて検索しやすくすることが重要です。なおかつ,個別のページがGoogleの検索にひっかかりやすくすることで,検索の手間を省くような仕掛けが必要になります。

つぎに重要なのが,毎日でも見に来たくなる仕掛けづくりです。これはすでに観光Naviで取り組んでいることではありますが,その日のイベントが毎日トップページに更新されるようになっています。ただ,この情報を更新するのがかなりの手間なので,自動的に情報が集まってくるような仕掛けができればなおよいです。

最後に,ユーザー側にはあまり意識してもらう必要の無いことですが,見る人の閲覧履歴や好みに合わせて表示させるコンテンツを入れ替える,ということです。これは,マーケティングオートメーションなどのツールを導入すれば実現することができます。統計データを分析して,その結果を見てプロモーションしていたのではもはや遅すぎるのです。

これらがうまく機能すれば,ユーザーは検索をする手間が省けることになり,見たい情報にアクセスできる確率が高まります。知りたいと思った瞬間に,すぐ情報を提供できるサイトになっているかどうかが重要です。そして,京都の観光といえば京都観光Naviから調べれば良いと認識されるようになるのが理想です。この辺の考え方については,Zero Moment of Truthで検索して調べてみてください。

具体的な改修イメージ

まず,検索しやすくするために,これまで作り込んできた観光スポットなどの膨大な情報をタグで管理できるようにしたいと思っています。具体的には以下のような感じ。

宿泊:ホテル,旅館,ゲストハウス
飲食:和食,洋食,中華,ラーメン,モーニング,ランチ,ディナー,カフェ,スイーツ,酒,納涼床
体験:ガイドツアー,伝統工芸,茶道・華道など,乗り物,銭湯
鑑賞:寺社・名所,祭事,美術館・博物館,自然・動物,劇場・能・狂言,特別公開,ライトアップ,石碑・駒札
エリア:洛中,洛北,洛東,洛西,洛南
季節:春,夏,秋,冬
シチュエーション:一人旅,デート,ファミリー,友達,ビジネス,夫婦

つぎに,毎日みたくなるサイト作りとして,当日イベント情報だけでなく,他の日のイベントを検索しやすくするカレンダー機能を作ります。そして,イベントを掲載したい事業者が掲載の申請をするためのフォームを作ることで,自動的に情報が集まってくるようにします。

最後に,ログイン機能を実装し,その人がよく見るジャンルや,WEBサイトの閲覧頻度などに応じて,予め設定したルールに基いて情報が表示されるようにしていきます。このあたりの仕組みは,ユーザーの反応を見ながら修正していく感じで。

以上の内容を踏まえて,モックアップを作ってみました。

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改修するための予算と,呼び込むための読み物コンテンツをどれくらいつくれるか次第ではありますが,今年はこのイメージを目標にしていきたいと思います。