マーケティングに対する地域のリテラシー

観光庁は、"世界水準"のDMOを100法人作る、と謳っています。
でも、"世界水準"の定義はしていません。

まぁ、定義しなくても、米国のオーランドやスイスのツェルマットみたいな有名な地域を目指しなさいってことなんだとは思います。しかし残念ながら、そういう凄いDMOのことはおろか、近代的な経営についてのリテラシーが極めて低いのが、組織内部および地方社会の実情です。

DMOのマーケティングは、DMOの自主事業の収益を増やすためというよりも、会員企業の利益に貢献するために行うものなので、会員企業がマーケティング情報に価値を感じてくれないと、ビジネスとして成り立ちません。

地道にデータを出し続ければ、価値を見出してくれる人は集まってくるとは思うし、そういう会社を相手にして新たなネットワークを作っていったほうが、地域経済のためになるんじゃないかと思います。でも、情に流されて一緒に泥舟に乗って沈みたがる人はどんな街にも必ずいるので、合意形成が難しいです。

観光地としての実力を持っている街のDMOであるほど、世界トップレベルの経営を目指して関係者の耳目を集めるような事業を立ち上げていかないと、逆に「名目だけで大したことないな」という印象を与えかねないです。

 

 

マーケティングに関心のある人たちが集まりそうなところに営業かけていくのが近道なのかなぁ。