いま必要な観光消費のデータとは

さいきん投稿サボりすぎなので、短いですが少しだけ思いついたことを。

観光に関するデータは捉えにくいとはいいつつも、ここ最近で統計データが随分整備されました。国が公表しているものをざっと挙げただけでも、これくらいはあります。

1.出入国管理統計
2.宿泊旅行統計
3.旅行観光消費動向調査
4.訪日外国人消費動向調査
5.観光地域経済調査
6.航空旅客動態調査
7.都道府県間流動表
8.RESAS

さらに、WiFiが普及してきたこともあって、旅行者の位置情報を捉えられるようになってきました。

次の課題は、お金の流れを正確に捉えることだと言われています。上で挙げた調査でも消費額は把握されてますが、出国前に思い出しながら答えてもらう方式なので、正直言って正確とは言えません。

いずれ、ICカードやクレジットカードの履歴から把握していくような仕組みが整備される日が来るのが待ち遠しいです。ただ、そうした履歴データが普及してもなお、踏み込むことが難しい領域があります。

購入機会損失の把握

それは、「買いたいと思ったけど何らかの理由で諦めた」というシチュエーションの発生です。まぁ、これは観光に限ったことではないんですが、たとえ全ての消費者に電子通貨が普及したとしても、購入してくれないことには記録は残らないので、機会損失が発生してしまっていることを見過ごしてしまうのです。お金の流れの次は、気持ちの流れ、です。

購入履歴データは、そう遠くない未来に把握できるようになると思いますが、機会損失データを整備することはまだ誰も手を付けられていないんじゃないかと思います。そして、その機会損失を回避することこそが、マーケティング上最も重要な観点なのです。

全員の脳にチップを埋め込んで潜在意識を吸い出すなんてこともできなさそうなので、意外と紙アンケートやモニターツアーなどの古典的な手法で、「なんで買うの諦めたんですか?」って聞いてみるのが良いのかもしれません。もしくは、通販サイトの閲覧履歴をきっちり分析することが近道にはなるかもしれません。

そう思うと、まずは個別店舗に海外向け通販システムを導入してもらって(DMOがそういうシステムを用意して)、気になる商品はその場でブックマークできるようなインフラを整えればいいのかなー、なんて思ったり。