時代に合わせて変わりうる仕組みは「伝統」ではない

下記の記事に対してNews Picksでコメント付けました.はてなブログとは連携していない(WEBサービスとしてやや競合している)ので,面倒ですがこちらにも再投稿します.

dot.asahi.com

(以下,コメント)

価値交換の基準をブラックボックスにして,お互いの信用をテコにすることで付加価値を生むハイコンテキストなビジネスモデルもあれば,全て明確に値付けをするローコンテキストなビジネスモデルもあるわけで.

ハイコンテキストモデルにロイヤリティを持つ人もいれば,ローコンテキストモデルにロイヤリティを持つ人もいて,必ずしもカニバるとは限らない。たしかに江戸時代以降積み上げられてきた前者のマーケットの縮小は,短期的には仏教を弱体化させる可能性はあるけど、その分新たなマーケットは形成されるはずで、人間の信仰心のポテンシャルが損なわれるとも限りません。

協調してブランドを形成してきた同業者からしてみると,市場を荒らされて不利益を被るという問題はあるかもしれないけれども,仏教の普遍的価値ってそんなもので揺らぐほど脆弱では無いんじゃないでしょうか.

信仰をなにか良くわからないありがたいものとしてブランド化することで,信徒の心と向き合うことをサボってきたビジネスモデルよりも,生きていく上でそれがなぜ必要なのかをきちんと説明するという宗教本来の目的を追求しているほうへ評価が集まることは、別に不思議なことではないと思います。